【症例報告】 新免疫療法による がん免疫療法 オリエント三鷹クリニック

小細胞肺癌(stageⅡA) 抗癌剤と放射線治療終了後、新免疫療法開始 当院治療4年11か月経過

新免疫療法単独

患者様は昭和26年生まれの60歳の女性です。

十数年前より患者様のお兄様が悪性黒色腫で、新免疫療法により良好な経過を辿っていたことから、患者様は、そのお兄様から新免疫療法を勧められました。


平成23年9月、近医の健康診断にて胸部異常影が指摘され、国立病院に紹介され、同年10月のPET-CT検査にて左肺下葉S6肺門側に径33mm大の腫瘤及び、その腫瘤にほぼ接して左肺門部にリンパ節腫大が認められ、小細胞肺癌(StageⅡA T2aN1M0)と診断されました。


直ちに抗癌剤CDDP+VP-16を4コースと放射線治療RT45Gr/30Frが同時併用され著効となり、平成24年2月にPCI 25Gr/10Frを行い,その後は経過観察を行っているとのことでした。


平成24年3月中旬に、当院初診となり新免疫療法(NITC)を開始しました。

当院初診時の免疫検査の値は、抗癌剤と放射線療法の施術後にも関わらず、サイトカインのIL-12は14.3pg/ml(7.8以上が良好)、IFNγは56.3IU/ml(10以上が良好)と高い値を示し、がんを攻撃するエフェクター細胞の状態を示すNKT細胞比率は16.7%(10以上が良好)、活性化NKT細胞比率は5.5%(4.3以上が良好)、NK細胞比率は20.5%(11以上が良好)、活性化NK細胞比率は19.2%(10以上が良好)と良好な結果となりました。


腫瘍マーカーは骨転移の状態を示すTRACP-5Bが1020mU/ml(基準値120以上420以下)と異常値を示したものの、PROGRP等の小細胞肺癌に特異的な項目は全て基準値以下でした。

新免疫療法の処方は、医薬品の経口投与(クレスチン、グルタチオン、OK-432)、医薬品の筋肉注射(レンチナン)、食品(キノコ菌糸体、パン酵母)、サメ軟骨となっています。


今後は、新免疫療法を続けながら、国立病院にて画像検査を定期的に行っていく方針となりました。

平成24年(2012年)4月(図A-1:当院治療開始から1か月後)のCT検査では、左下葉S8の原発巣から中枢側にリンパ節転移、S4への散布もしくはリンパ管浸潤による肺萎縮と考えられる。
一方、縦隔リンパ節の腫大無し、と診断されました。

平成24年(2012年)8月(図A-2:5か月後)のCT検査では、左S3、S6の肺炎が疑われる。特に腫瘍様病変は認めないと判断されました。


平成24年(2012年)9月(図B-2:6か月後)のレントゲン検査(XP)では、含気あり、瘢痕あり、主病変の大きさに変化なしと判断されました。


平成24年(2012年)10月、国立病院で行われた骨シンチでは、左大腿骨にhotspotが出現しており、骨転移の『疑い』があると指摘されました。当院の判断では、C4~C5左側に骨転移の『疑い』があるが、転移箇所が少ないことから、骨転移である可能性は低いと判断しました。


平成24年(2012年)12月(図A-3:9か月後)のCT検査では、左下葉の主腫瘍は、ほぼ変化なし。
周辺の肺炎様網状陰影は消失し含気は改善されていると判断されました。
そして、平成25年(2013年)4月(図A-4: 1年1か月後)に行われたPET-CT検査にて、縦隔リンパ節、肺門リンパ節~主病変にPET検査による造影効果(-)で『再発なし』と判断されました。
また、この時、平成24年10月に示唆された骨転移は否定されました。


また、平成25年(2013年)5月(図B-3: 1年2か月後)のXP検査でも、前回の画像(図B-2)と比較して、瘢痕を中心として大きな変化なし、と判断され、腫瘍の消失は維持されていることが確認されました。


そして、平成26年(2014年)3月に行われたPET-CT検査(図A-5:2年後)の所見は、明らかな再発・転移を認めないとのことでした。

 

平成27年(2015年)5月のPET-CT検査では再発や転移を示唆する異常集積は認めないとの報告を受けました。また、同年8月のレントゲン検査(XP:図B-4)でも変化なしとの事でした。

また、平成28年(2016年)2月のCT、同年5月のレントゲン検査、同年8月のCT、同年12月のレントゲン検査でも変化なしとなりました。

 

そして、新免疫療法の処方も段階的に減量していく方針としました。

 

平成29年(2017年)2月の診察で、新免疫療法開始から4年11か月が経過しました。


この患者様の免疫の状態について解説すると、サイトカインIL-12とIFNγは良好に維持しております。
また、NKT細胞比率、活性化NKT細胞比率もおおむね良好な経過を辿っています。


小細胞肺癌は他の癌に比べ特に悪性度が高い癌種です。
そのため、比較的早期であるStage Ⅱでも、たとえ根治手術を行ったとしても再発する可能性が高いことから、行う意味がないとされており、標準療法では抗癌剤と放射線治療の併用が主流となっています。
その基準に従い、この患者様(StageⅡA)も、手術を行わず放射線と抗癌剤が選択されました。

今後も国立病院と連携をとり、免疫の状態を確認しながら、新免疫療法を続けていきたいと考えています。

小細胞肺がんCT検査画像の推移
小細胞肺癌レントゲン写真比較
小細胞肺癌 免疫検査の経過
小細胞肺癌(stageⅡA) 抗癌剤と放射線治療終了後 新免疫療法開始 当院治療4年11か月経過 (pdf)
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