【症例報告】 新免疫療法による がん免疫療法

食道癌 高齢のため手術せず 放射線併用 当治療10年11ヶ月間

放射線併用

87歳の男性で、平成11年12月に咽喉につかえる感じがあり、食べては吐いていました。

食道鏡と食道透視(食道連続造影)を受けた結果、進行食道癌(4cm大の腫瘍)と大学病院で診断されました。

87歳というご高齢のため、抗癌剤と手術は適応がないと判断され、放射線のみで治療されることになりました。

放射線のみでは食道癌は根治することは難しいことは良く知られています。

一般には手術の前あるいは後に放射線をかけてから、手術するのが食道癌の標準治療となります。

放射線で一度消失したかにみえた腫瘍が、だいたい一年後位には再燃することが少なからずありますので、

大変危険な手術でも受けることをすすめられるわけです。 

平成11年12月から平成12年2月まで大学病院で70Gryの根治照射を受けました。

ご子息様が私と小学・中学が同期生だったことから、私の新免疫療法(NITC)のことを聞き知っておりましたので、私のもとをたずねてきました。

新免疫療法(NITC)は平成11年12月に開始しました。

その後ほぼ同時期に放射線療法をして、その2ヵ月後の平成12年2月には食道の腫瘍(食道癌)は食道透視によりはほぼ完全に消失しました。

その後、3ヶ月に1回の大学病院で内視鏡検査を受け続けております。

幸いなことに放射線療法後、食道癌の再発の徴候は認められませんでした。

腫瘍マーカーでは、平成11年12月に食道癌のマーカーであるSCCが1.8ng/ml(基準値1.5ng/ml以下)と高かったのですが、

放射線照射後の平成12年3月には0.9ng/mlと基準値域内になり、

それ以後一度も異常値を示したことがありませんでした。

免疫能力をみますと、平成11年12月の初診時の免疫検査では、IFN-γは13.2 IU/mlと免疫活性化は認められたものの、IL-12は7.8 pg/ml以下で活性化されていませんでした。

しかし、NK細胞活性比率および活性化NKT細胞比率は良好な値が認められておりました。

最も重要なIL-12の値は、初回のみ非活性化の値を示しておりましたが、その後強い活性化を示しました。

平成16年5月には、IFN-γは69.1 IU/ml、IL-12は91.7 pg/mlと高い値を示し続けています。

この患者様はTh1サイトカインが強力でかつ持続しつづけたことが、食道癌を克服できた理由ではないかと推察しております。

この患者様はILXを4g、サメ軟骨を10g、クレスチン3g/日の隔日を、

平成22年11月まで、患者様のご希望で続けておりましたが、

平成23年1月に98歳で老衰によりお亡くなりになられました。

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